この問題を抱えている会社は結構多いと思います。『うちの社員は意識レベルが低い!』とかよくお聞きします。しかし、この問題の本質は『個人の意識』で片づけるものではないと考えます。なぜなら『個人の意識』はそれぞれ違うからです。この問題は以下の3つの課題を実施することによりある程度解決できます。
1.基準がない
一番大きな原因は基準がない場合はが多いです。もの差しをもっていないということですね。例えば、在庫発注を忘れて欠品になったとします。
管理者:なぜこの商品欠品しているのか?
従業員:すみません。発注漏れしてました。
管理者:意識が低いから気づかないんだ!
従業員:すみません。以後気を付けます。
上記のケースなんかは正しくそうですよね。発注点が決まっていないことに問題があります。もしくは、発注するタイミングにプレートを挟んでおいてそのプレートが出てきたら発注担当者が気づくようにしていればこの問題は防ぐことができます。つまり意識ではなく基準を作るもしくは基準から気づけるよう工夫することで防げますね。仮に意識の高い人がその業務を問題なく遂行していたとしても、担当者が変われば再び問題が発生します。
大切なことは、『基準をつくり、誰でもできる仕組みづくり』なのです。
全ての人にもの差しがあってこそ、気づきが生まれます。
2.徹底した運用
2番目に大切なことは前述した『基準や仕組み』を徹底した運用ができるかどうかです。次々とルールを決めてあとは放置すると基準も仕組みも無意味になってしまいます。従って、管理者はその『基準や仕組み』を実行しているかを自分の足で現場に行き確認することが求められます。言いっ放しで自分の目で見ていない管理者は成果を生み出せない理由はここにあります。
『現場力は徹底力』です。現場との根競べに負けた管理者に成果なし
3.現場へのフィードバック
最後に重要なのがフィードバックです。従業員もしくは管理者は現場の状況を『基準』と『結果』を照らし合わせ、基準通りに遂行されていない場合は現場にフィードバックします。フィードバックを受けた現場はなぜ基準どおりに遂行できていないのか?どのようにすれば基準どおりに遂行できるかを議論し、業務改善を実施するのです。
会社側が、上記3点を実行して、それでもできない場合は人為的な問題によるものだと思いますが、これを実行できておらず『個人の意識レベルの低さ』に問題を置き換えることは得策ではありません。なぜなら全従業員の意識は必ず温度差があるからです。
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